鍼には『響き』という独特な感覚があります。専門用語では『得気』といいます。響きは鍼を刺した場所にしか現れないので、他の場面に置き換えて表現しにくいのですが、「重たく響く感じ」や「痺れたような感覚」などと患者さんへ説明しています。

響きの感覚に慣れていない患者さんは、「痛い」と表現する人がほとんどですが、痛みと響きを分けて理解していただく必要があります。

響きが出現する場所は、その人の悪いところ、凝ってるところであり、鍼を置いてる(※)間にその凝りがほぐれていくのが通常です。
ですので、施術者としては、患者さんのツボを探しながら、響きを出すようにしているのです。

続く

※当院の治療では、鍼を刺したまま時間を置き、その後抜く方法をとっています。専門用語では『置鍼(ちしん)』といいます。